がんばれ、民放の教育番組
うみがめさんのブログ「うみがめのスローライフ」を拝見してて思い出しました。・・・いや、トラックバックするのは初めてです。直接の関係はない話題ですが。
皆さんは「百万人の英語」という番組をご存知でしょうか。戦後から1990年代にかけて放送されていたラジオ番組で、日本英語教育協会が制作し自らスポンサーとなって放送されていた番組です。長く文化放送・ラジオたんぱと一部のAM局で放送されてましたが、各地に県域FM局が出来るようになってからはそうした局でも流れてました。
曜日毎にどんな内容を流すかが決まっていたのですが、長らく英会話一辺倒でない番組づくりをしており、NHKの正・続「基礎英語」の後の会話以外の唯一の番組だったという点で特筆すべきものがあります。例えば私が聴き始めた頃の1986年でいうと、水曜日は読解、それもただ読むだけでなく国際的な諸問題について考える日でしたし、日曜日は隔週で英作文の授業もあったんです。よく語学は「読む・書く・聞く・話す」の4分野があるといわれますが、「実用=英会話」という呪縛から逃れた教育機関がいくつあるでしょうか?
もちろん民放ですので、聴いてもらうための工夫も満載でした。例えば火曜日は発音練習の日ですが、例えば「get a」なら「ゲら」と読ませてしまうような独特の教え方(講師は「ゲラゲラ・メソッド」と呼んでました)をしたうえで、公開生放送の道場やぶり形式にしてたんですよ。また番組でパーティーをやってしまう曜日、映画の英語の日、ポップスで英語の日もありましたし、英語をダシに文化の違いをDJする番組もあったんですよ。英語をウリにしてた早見優の持ち時間もあり、「大学受験講座」でも有名だったJ.B.ハリスさんの日もありました。オープニング(ハイドンの「時計」)がちょっと古めかしかったですけど。
民放って、少しでも多くの人に番組を見聞きしてもらうためのメソッドをいっぱい持っていると思うんですよ。ちょっと前までは、この「百万人の英語」のように、そういう手法を還元できる教育番組もあったのですが、今はそういう番組がなくなってしまいました。テレビの民教協の番組は、殆どドキュメンタリーしかない状態ですし。
教育番組に限らず、民放とNHKって、「こんな分野でも面白く見られるのか!」「こんな演出手法があったのか!」って切磋琢磨できる同士でやってきたと思うのですが、最近教育番組というとNHKの独壇場となってしまい、残念です。「ピタゴラスイッチ」など斬新な番組がNHKからしか出ないのは、民放の創造力・想像力が落ちたということでは? 奮起を期待しています。


私のブログにトラックバックして下さったとのことで、有難うございます。
ただ申し訳ありませんが、当方のTB一覧のところにそれらしき表示が出ておりません。
それはそうと、確かに昔は民放にも教育番組が色々と編成されていましたね。
ただ「百万人の英語」も「大学受験講座」も、制作局の文化放送にとっては長年編成上の足かせになっていたのも事実です。その為に平日のプロ野球中継が編成されなかった時期があったくらいです。
結局の所、教育と言う採算度外視の分野は営利目的の民放には馴染まないのでしょうか…
投稿: うみがめ | 2007年2月20日 (火) 18時19分
日本企業の場合はどうしても「採算第一」の考え方が全面に出過ぎる傾向がある様に思え、教育とか文化とか一見採算が取れない様に見えるものには金を出さないんですね・・・・。
外国だと「社会に対する利益還元」という考え方にたってそういった分野にも積極的に出資するんですけどね。
NETに「モーニングショー」を始める様に勧めたのは外資系米企業なんですが、その際もNETで放送していた教育番組の大口スポンサーを引き受けた上での進言
だった様ですが、日本だと・・・・。どの企業も中々
スポンサーや寄付(ただ日本の場合、諸外国と違って
寄付等の行為に対する税金控除が全くと言って良い位
整っていない(特に民間団体に対する寄付ではほとんど控除されず。下手をすると国税から「隠し資産があるのでは?」と内偵の対象にされたり・・・・。)に
消極的ですよね。
ただ日本の企業のそういった姿勢のお陰で「教育テレビ」であったNETや東京12チャンネルは様々なお色気番組等で楽しませて頂けた訳で(笑)、とはいえ今は「一般局」となったからこそ、「教育」の方も大事に
して欲しいとは思いますね。無論お色気番組も大歓迎ですが(笑)。
今のテレビは毒にも薬にもならない番組ばかり垂れ流している・・・・というより本来「薬=毒」なんですから、テレビに携わる者もその点を良く自覚して番組作りをして欲しいと思いますよ。
投稿: TXの無いテレビなんて・・・ | 2007年2月20日 (火) 22時43分
うみがめさん、確かにトラックバック欄にうみがめさんの該当記事のURL入れたんですけどねぇ・・・。どうもトラックバックって使い方がよくわからん。
私がラジオの各地の編成に興味を持った頃には、文化放送では既に「百万人の英語」も「大学受験講座」も深夜に移動してました。で、0:30までは他局と変わらない編成でしたし(その前に百万人の英語が0:00から放送されてた時代も知ってます)、深夜2時からの番組は時差ネットで各地でネットされてましたので、この時代にQRが編成に苦しんでたという印象はないですね。営業的に考えればいいほうでしょうし。
TXの無いテレビなんて・・・さん、モーニングショーって外資がきっかけで始まったんですか! 知りませんでした。
外国で寄付をすると税が安くなるという話は聞きますね。これ、外国には日本でいうNPOやNGOの活動が盛んで、税金経由で政府や自治体が援助するより市民が直接そうした団体を支援すべきだ、という考え方に基づいているのだと最近気づきました。確かにNPOが活動できればその分、税金を使う必要はないはずですし、政府や自治体に口を挟まれる度合いも減りますもんね。
お上には未だに弱い日本人ですが、もっと個々人が考えるような社会にならないと、こうした傾向からは決別できないですね。堂々めぐりになりますが、そのためにも教育をどうするかはけっこう重要なはずなんですけど・・・。
投稿: かじか | 2007年2月22日 (木) 11時59分
ブログURLにも2種類あります。
記事そのもののURLと、トラックバック用のURLです。
もしかしたらそちらのTB欄に貼ったのはTB用ではなく記事そのもののURLだったかもしれません。
投稿: うみがめ | 2007年2月22日 (木) 16時28分
「モーニングショー」を始める前のNETは教育局という郵政省からの縛りと日本企業の「採算第一」の考えによる「儲からないものには金を出さない」という縛り(これは後のTBSの話ですがアニメ番組の「オバQ」は視聴率30%以上の人気番組だったにもかかわらずスポンサーの不二家から「商品の売れ行きが落ちた」というクレームで打ち切りが決定した)といういわば二重の縛りでかなり苦労していて、双方の機嫌を取る為に「悪は滅びるという事を教える道徳番組」として時代劇の「白馬童子」を制作し、「海外の歴史や国民性を伝える情報番組」として西部劇の「ローハイド」を放映したりとかなり苦心惨憺の編成
状況だったんです。そんな中昭和29年に資本が一部自由化され、進出して来た外資系米企業からNETの教育番組の大口スポンサーを引き受けるという申し出があって、その条件として米NBCでの人気報道・情報ワイド番組「Today」の様な番組の制作を進言したそうです。
又その際にも「私達は「Today」の猿真似を望んでいません。日本には日本にあった番組のあり方がある筈です。日本の奥様方から気楽に英語で言う「Good Morning」と呼び掛けられる様な番組、いうなれば
「Good Morning Show」といえる番組を製作して下さい」と持ちかけたそうです。
勿論営利・宣伝目的もあったのでしょうが、一方でそれだけでは無く「利益還元」の一環としてNETという教育局を救済しようという考えもあった様に思えるんですね。
こういった発想が日本企業には中々・・・。
投稿: TXの無いテレビなんて・・・ | 2007年2月23日 (金) 20時40分
昭和29年→昭和39年です
投稿: TXの無いテレビなんて・・・ | 2007年2月23日 (金) 20時41分
ということは、NETに当時、外資の株主が誕生したということでしょうか。なるほど・・・。
ローハイドの話は聞いたことがあります。あるNET関係者は、どの家庭からもテーマソングが聞こえてくるのを聞いて、やった、と思ったそうです。そんなローハイドはBSで再放送中ですが。白馬童子もそうだったんですか!(これ、テーマソングが三河弁集に聞こえるときがあります。)
以前、某テレビ雑誌で、現実の番組表をパクった架空の番組表を載せた広告(日立だったかな?)がありました。例えば「親の目子の目」は「魚の目蛇の目」、「朝のショッピング」は「朝のドッキング」、「ズームイン!朝!!」は「ズームアップ!朝!!」、「テレビ朝日」は「テレビ太陽」、「TVKテレビ」は「TTTテレビ」(なんじゃそりゃ)という具合で、チャンネルは現実のものより1つずつ多かったんですけど、「モーニングショー」は「グッドモーニングショー」になってました。もしかすると、制作した人は当初の事情を知ってたんでしょうかね?
投稿: かじか | 2007年2月24日 (土) 02時49分
TBの件、お手数おかけしました。今は表示されています。
投稿: うみがめ | 2007年2月25日 (日) 23時59分
多少きな臭い話絡みで言えば、「モーニングショー」の番組作りを進言した日本ヴィックス社(あのヴィックスドロップの日本法人(現在ヴィックスドロップは大正製薬で発売))の背後には米のある大手広告代理店がいたとも言われていますけどね。
実際同じ頃に十条キンバリー(ここも外資との合弁会社だった)からも同様の企画を持ち込まれたという話もあるみたいですし。
とするとNETの救済に動いたのは米の大手広告代理店だったという結論にもなりますけどね。
投稿: TXの無いテレビなんて・・・ | 2007年3月 2日 (金) 21時10分
ヴィックスドロップなど大正製薬のCMは、TBSで木曜日の夜に放送している「味楽る!ミミカ」でも放送されているそうです。
投稿: 真駒内本町 | 2008年11月 4日 (火) 04時26分