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2007年3月13日 (火)

小西桂子さんのこと

 朝日新聞の3月11日付を読まれた方。朝日の生活面には「ひととき」という投書欄がありますが(一般の全国紙ならどの新聞にもある)、少なくとも名古屋本社版では小西桂子さんが書いたものになってました。

 何を隠そう、私は昨年までの3年弱、小西さんと同じ職場で働いていました。「ひととき」をお読みになった方にはお分かりかと思いますが、小西さんは耳が不自由です。ご本人をはじめ耳の不自由な方々には失礼な話ですが、そういう方が働いておいでであることに私は正直びっくりしました。自分でいわゆる障害をお持ちの方に理解あるほうだと思ってましたので不本意なのですが・・・。しかし、とてもチャーミングな性格の方で、すぐに仲良くなりました。それと、年齢(このブログではあえて伏せておきます)のわりにとても若々しくく見えるんですよ。昼休みの食堂で、よく筆談で会話したものです。小西さんとコミュニケーションをとってる人は、正直他に殆どいませんでしたが・・・。

 小西さんが「ひととき」で書いておられたのは、会社の昼礼(朝礼ならぬ)でのことでした。補聴器で「何かしゃべってる」と分かる程度にしか聞こえない小西さんが、新人紹介(へー、新しい人が入ってきたんだ)のとき、周囲が大笑いしてたことに自分が加われなかった、という話でした。当日は小西さんご自身の誕生日だったから泣くまいと思っていたのに泣いてしまったこと、ダンナさんとのやりとりや異国(私はどこか知ってます)の娘さんとのEメールのやりとりで救われたエピソードも書かれていました。

 彼女は勤務22年のベテランです。であれば、昼礼の内容も誰かが後でサマリー(概要)を誰かに渡してもらっているに相違ない、と私は甘くみていました。しかし、結果的に彼女の力になれなかったまま退職してしまっていたわけで、申し訳ない気持ちになりました。もっとも私自身が彼女のために「直接」何かをすることは、他部署と違って一分一秒後には何が起きるか分からない部署だっただけに、無理だったことでしょうけれど(それなのに一人でいろいろやらねばならず際限なく残業が延びたのが、退職の大きな理由でしたし)。

 最近バリアフリーということがよくいわれます。バリアからの解放ということでしょう。しかし物理的バリアではないバリアがこうしてまだまだ存在することに愕然とします。背景にはやはり、健常者と呼ばれる大多数の人々「しか」前提にしていない社会、というものがあるのではないでしょうか。だからこそ、国民がすべて平等とされて半世紀以上経ってようやくバリアフリーという概念が定着したのでしょう。こういう社会であるかぎり、いわゆる障害のある人の負担は大きいままなのです。しかも最近、受益者負担とかいって、そういう人にしわ寄せするような政策まで平気でなされるわけで・・・。

 いつになったら「自分たちさえよい」社会でなくなるのでしょうか。

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コメント

こんにちは。どうも近年、やたらと「勝ち組」「負け組」みたいな嫌な言葉がもてはやされています。
(そういう私は「負け組」ですが)

「勝ち組になりたければ努力しろ」という無茶苦茶な論理がまかり通るのもどうかと思いますが、どんな理由であれ、全てが「自己責任」という社会の冷たさもどうかと思います。

政治が不平等を平等にする努力をしなければ、格差が広がる一方では?と思います。

官僚や国会議員に、最低賃金で一ヶ月生活させる…といった「研修」を強制させるべきかも知れませんね。

想像力の欠如、感性の鈍化が、社会をどんどん狂わせていきます。

皆さんコメントありがとうございます。
ま、40歳を目前にして月収20万が決まった私は負け組でしょうね。こういうこともあろうかと思ったことが、私が結婚しない理由の一つなのですが・・・。
 社会的に何かを設計するとき、ほんとうに多様な人を念頭に置いているかどうかが問われますね。

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